同じ空の下で

仕事

部屋へと入ると、妻は何も言わずボウルの中の氷水を(氷はほとんど溶けていた)新しいものに取り替えた。ペンギンはぺこりと(本当にこんな表現がぴったりの姿で)頭を下げた。
「何故なんだろう?」
僕はちゃんと椅子に座るまで待てず、上着を脱ぎながらそう言っていた。もちろん、ペンギンに向かって。
「君は一体何者なんだ?」
妻は僕たちのアイスコーヒーも新しく入れ、ペンギンの前にはジョッキの水を置いた。ペンギンはまたしばらく話さなくなったので、その間に僕は先程用意した荷物を元に戻し、椅子に座った。
アイスコーヒーを一口、妻を見ると軽く首を振った。どうなってるのかしらね? と、僕には聞こえた。
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