同じ空の下で
母さんは椅子に、深く座り込んでいた。
父さんは……。
「なんで?」
奏が床へと崩れ落ちる。僕はそこをじっと見つめていた。父さんが眠るベット。
「おじさん!」
奏が大声で泣き出す。母さんもうずくまりながら、ずっと泣いているようだった。
僕は自分の呼吸する音がやたら大きく聞こえた。
「大切な瞬間が、近付きつつある」確かにペンギンはそう言った。それが、これなのか? 僕は何をしにここまでやって来たのだろう。ここまで戻って来たのだろう。
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