同じ空の下で
見覚えのある道に出た。もうすぐ僕の家、そして奏の家が見えてくるはずだ。走り出したい気持ちもあったけれど、それよりも真鈴に全てを任せたい気持ちの方が勝っていた。
家までの最後の角で、真鈴は僕に振り向いた。
「祐希くん」
真鈴の表情は、切なく苦しそうだった。
「何があっても受け入れられる?」
僕の胸の鼓動が一気に速まったのが確かに感じ取れた。僕は頷く。そうするしかなかった。
「私はここで待ってるから。それと、あなたは追われてる身なんだから、あんまり時間はかけないで」
僕はもうひとつ頷き、一人最後の角を曲がった。
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