Endless Nightmare             ~連続する悪夢L.ver~
いくら遥と叫んでいたからといって、初対面で何故彼氏だとわかった?


明らかに俺の事を知っていた口振り。


だが、この目をどこで見たかが思いだせない。


しかし、次に戻るべき過去は決まった。


この目を見た場面、場所へ。


決意すると浩一は、遥の隣に寝転がり静かに目を閉じる。


手を繋ぐと、その冷たく固い手に、今更ながら涙が溢れてきた。


「必ず助けるから……」

そう言うと遥と繋いだ手の手首を自ら深く、深く切り裂いた。

ためらい傷などは生まれない。

そこに迷いはなく。

死への恐怖もなく。

ただ、運命を変える事ができるのかどうか。


その不安だけが彼の胸の内を支配していた。




そして、浩一の意識はなくなった。
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