二藍蝶
私は冷蔵庫から、茅野ママ
お手製のケーキを取り出して
母の傍へ。

「これ、カヤノママが
 お土産にって」

「まあ、カヤノさんの
 手作りケーキ?
 ハナとチグサが喜ぶわ
 
 さあ、行きましょう」

戸締りをした家を、私は
母に連れられて出て行く。

「さあ、どうぞ」

涼しい車内

私は、後部座席に座る。

芳野の隣の席、助手席は
母の場所。

「アイ、荷物
 それだけか?」

芳野の声、聞こえた。

「うん、そう」

「よし、じゃあ、帰るか?」

走り出す車・・・
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