二藍蝶
「ヨシノ
 冷や冷やしてたの?
 私、全然
 気づかなかったわ
 
 あっ、でも少しだけ
 イライラしてたかも?

 買い物籠を私から
 取り上げた時・・・」

芳野が、母を見つめる。

「昔のカヤノの買い物と
 まではいかないが
 確かに、ちょっとだけ
 苛ついたかも・・・
 どっちの肉でもいい
 って具合にね」

「可愛いアイの事が
 気になって?」

「ああ、そうだ」

可愛い藍・・・

貴方の瞳には、隣で微笑む
愛しい人の姿だけが映る。

貴方は、私を見てくれない。

当たり前だよね。

運転席の後ろの後部座席に
座る私・・・
< 156 / 918 >

この作品をシェア

pagetop