二藍蝶
「・・・でも
 こんなにも長い時間
 一人の女を待ち続ける
 なんて事、お前が
 初めてだったのは
 確かで・・・
 
 俺は今、そんな自分に
 驚いているところだ」

私が初めて・・・

その言葉が

私、とっても嬉しい。

帰ろうと思えば
帰れたはずなのに
貴方は、ずっと
私を待ち続けてくれた。

「じゃあ、今度は
 俺の質問に答えてよ」

『遊んでもいいの?』

私は、少し考える。

「・・・
 トランプします?」

「何、それ
 トランプって今どき・・・
 それも、二人でかよ」

貴方は、声を出して笑う。
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