二藍蝶
「野獣をお姫様と一緒には
 飼えないって訳か?」

「まあ、そういうこと
 
 それにアイツ
 そろそろ、家に戻るらしい」

「それじゃあ、戻る前に
 一緒に御飯食べましょうよ
 ねえ?」

「ああ
 セキに伝えておくよ」

停められたバイクの前。

やっと、貴方と二人きり。

浬が、帰ってしまう・・・

私は、一人きりになる。

寂しい・・・

繋いだ手が解かれ、貴方は
以前のように、長い指先で
私の両頬を抓む。

「そんな顔すんなよ
 帰りたくなくなる・・・」

貴方の手が、私の頬から
離れた。
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