二藍蝶
私は、もう
浬を見失ってしまった。

地面を見つめて、私は呟いた

「私に、気づいてるくせに
 無視するのは、やめて
 
 ちゃんと、さよならぐらい
 言ってよ・・・」

独り言を呟く、私の目に
袖を捲くった腕が見えた。

「お前
 何、やってんの?」

「カイリ」

私は、その手を掴んだ。

愛しい人に触れる。

「アイ、行こう」

「待って、待ちなさい
 貴方達、公務・・・」

浬は、女性警官に告げた。

「公務執行妨害にはならない
 はずだろ?
 俺達は、アンタに暴行も
 強迫も加えてない」

女性警官の前で左右に動き
視界の邪魔をする男性は言う

「刑事さん、じゃあね」
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