鶏冠頭の不良
「お疲れさん、二人とも
ありがとうな」
一番年長の爽やか少年が二人にお礼を言う
「いえ、そんな」
恐縮です、と言わんばかりの赤鬼
アンタはいっつも腰低いなぁ
偉い偉い
それに比べて何なん、うちの彼氏さんは
腰高すぎじゃ!!
ギリッと鶏冠頭を睨んだ
「何やねん、裕芽」
うちの視線に、すぐさま気付いた鶏冠頭
どんだけ直感力ええねん
「別に~」
「“別に”って言ってるわりには、顔に俺の悪口メッチャ書かれとるんですけど
どのみち、健と俺を比べてたんやろ
んなんお見通しじゃ、ボケ」
「なぬっ!!」