あいつのキスの練習台
「真琴はさ、どうしてアイツの事好きになったの? どこがいい?」
――そう言われると答えに詰まる。
何かキッカケがあったわけじゃないし、どこって言われても一つに絞れない。
「なんかこう……グッときた」
「何それ」
呆れたように笑う彼女は美咲。
去年同じクラスになって以来、意気投合!
自分の心を素直に打ち明けることが出来る唯一の相手なんだ。
でも好きな相手を告げた当初から反対されてたんだよね。