年下の君に恋をして
ピピピと体温計が鳴ったので、翔から受け取って見ると、37.5度あった。

「まだ熱あるわね。ほら」

体温計の表示を翔にも見せた。

「このぐらい、どうって事ねえよ」

「バカね…。今は汗かいて一時的に下がってるだけよ。これからまた上がると思うわよ」

「そうなのか? 有紀子は詳しいんだな?」

「そうでもないけど、時々風邪引いて熱出るから」

「俺は滅多に引かない。今回は何年ぶりだろう…。覚えてないぐらい久々だよ」

「そうなんだ…。ねえ、学校は休みなさいね? 今日休めば、明日は土曜日だし」

「有紀子は会社、どうするんだ?」

「私? そうねえ…。夕べあまり寝てないし、翔を一人置いて行くのも変だし、可哀相だから…、休んじゃおうかな?」
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