淡イ恋ゴコロ


「オーイ、早く来いよ!」

もう一度叫んでいる。

「うん、分かった!!」

そうあたしも叫び、
菖と綾音さんのもとへ…
父さんと母さんの眠るもとへ…



駆け寄ると、

「大丈夫か??」

また、心配そうに顔色を伺ってくる。

そんな顔をさせたくないから、
無理して笑顔を作った。


本当は、無理…
笑える訳がない…
辛い現実を、
目の現実を、

受け止めなきゃいけないから…───






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