my boy
やっと、自分の気持ちに気づいた。


「沙希…」

「…ん?」
沙希は、こっちを振り返る。

「俺、お前のことが、」

ゴクッ。
沙希は唾を飲む。


「好きだ」
やっと出せた、この言葉。

沙希の顔が、朱色に染まる。

「―――――私も、好き」
嬉しい。

…嬉しすぎる。

――――――――ちゅ。
俺は沙希にキスをした。
それはとても甘くて極上で……。
安心するようなキスをした。
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