甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
バーを出て、駅に向かって歩いていたら、急に恵美ちゃんが立ち止まった。

「どうしたの?」

「今、会社の子を見掛けたの」

「ふ〜ん、誰?」

「明美ちゃん。内部監査室で庶務やってる子」

「ああ、前に征一さんの事教えてくれた子ね?」

「そうそう。よく見えなかったんだけど、チャラそうな男の子と腕組んで、あそこの角を曲がって行ったの」

「え? あっちは…」

「そうよ、ラブホ街」

「……………」

「ま、誰がどこで何しようと自由だけどね、遊んでるようには見えない子だから、ちょっと意外」
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