甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「西野さん、ちょっと来て」

五十嵐経理課長が恐い顔で私を睨んでいた。

「何でしょうか?」

「これはあなたのミスよね? こっちも、それとこっちも…」

見ると確かに私が処理した会計伝票数枚にミスがあった。いつもはしないようなケアレスミスばかり。

やはり意識を飛ばしながら仕事しちゃダメよね。

「申し訳ありません。すぐに訂正いたします」

「たるんでるんじゃないかしら?」

五十嵐課長の上から目線が恐い。神崎さんといい勝負かも。

「男に色目使う暇があったら、もっとしっかり仕事してちょうだい!」

「色目だなんて、そんな…」

「私に口答えする気?」

「いえ、そんなつもりは…」

「ちょっとチヤホヤされたぐらいで、いい気にならないで!」

「すみません」

「分かったら席に戻って仕事しなさい」

「はい…」

へこんじゃうなあ…
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