甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「では早速なんですが…」

私はバッグから手帳を取り出し、ペンを手にして言った。

「おいおい。仕事の話は食事の後にしようじゃないか? ゆっくりと」

最後の『ゆっくりと』がひどく不気味に聞こえた。

「不粋とは思いますが、部長との貴重な時間を、少しでも無駄にしたくないんです」

「なるほど。では食べながら、ゆっくりと聞くとしよう」

どうしても『ゆっくりと』なのね?
早く済ませたいのに!
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