-悲恋-
「―…私ね、どこかに逃げたくて、ずっと辛抱してました。
お兄さん、私を連れて逃げて下さい。
…どこでもいい。
お兄さんとなら、どこへでも行く。
そのかわり…
女の子が1人います。」
「その子を連れて行ったらバレるさかい、可哀想だけど、
置いて後で連れにこようか」
「…辛抱するよ。」
私がいなかったら、泣かないかなぁ?
月菜ちゃん、
ガマンしてて…
パパから逃げるには
これしか方法がないの…。
分かってね。
「お母さん、お願い。
月菜をちゃんとみてて…
何日かしたら、
きっと迎えに来るから…。」
ごめんね、私、
お兄さん嫌いなの。
年も違うし、もう大嫌い。
分かって下さい…。
お願い…
ごめん
―ママは悪いかもしれないけど、
きっときっと、迎えに行くから。
ママを信じて。
―それから私達2人は、
大阪の方に逃げて行きました。