素敵すぎる上司
私は香取さんの後に続き、鉄の階段を上がって事務所へ入った。
香取さんは迷わず歩いていたので、初めて来たのではないらしい。私はもちろん初めてだ。
事務所に入ると、初老の男性が笑顔で私達を出迎えてくれた。
「お疲れ様です。いつもお世話様です」
「こちらこそ。今日は突然お邪魔してすみません。部下に見学させたいと思いまして」
「そうでしたか……」
と言いながら、初老の男性が私の前に来て、お辞儀をしながら、名刺を差し出した。
無意識に手を出しかけて、ハッと気付いた。
名刺! 私も名刺を出さなくては……
バッグの中から慌てて手帳を出し、挟んでおいた名刺を差し出した。
「管理課の渡辺と申します。どうぞよろしくお願いします」
ふう〜
何とか名刺交換は普通に出来たと思う。考えてみたら、人生で初の名刺交換だった。
頂いた名刺を見て、初老の男性は社長さんで、鎌田さんという名前だと分かった。
香取さんは迷わず歩いていたので、初めて来たのではないらしい。私はもちろん初めてだ。
事務所に入ると、初老の男性が笑顔で私達を出迎えてくれた。
「お疲れ様です。いつもお世話様です」
「こちらこそ。今日は突然お邪魔してすみません。部下に見学させたいと思いまして」
「そうでしたか……」
と言いながら、初老の男性が私の前に来て、お辞儀をしながら、名刺を差し出した。
無意識に手を出しかけて、ハッと気付いた。
名刺! 私も名刺を出さなくては……
バッグの中から慌てて手帳を出し、挟んでおいた名刺を差し出した。
「管理課の渡辺と申します。どうぞよろしくお願いします」
ふう〜
何とか名刺交換は普通に出来たと思う。考えてみたら、人生で初の名刺交換だった。
頂いた名刺を見て、初老の男性は社長さんで、鎌田さんという名前だと分かった。