俺様と奏でるハーモニー
「由奈は音大卒だから、ちょっとは和楽器の事も勉強してるよな?」
「はあ……多少は」
「俺のじいさん、都山流(とざんりゅう)の大師範なんだ。で、同居してたからさ。なんとなくやり始めて、気づいたら師範になってた」
「師範ですか!! じゃあ、お名前とかもあったりして?」
「お、よく知ってるな、そうなんだよ。俺も尺八ネームは『五十嵐 修山(しゅうざん)』っていうんだ」
「へ〜。『修山』ってカッコいいですね!
……今度からそう呼んでみようかしら」
「俺は『修さん♪』の方がいいな」
何ですか、その語尾に付けられた♪マークはっ!
浮かれるようなキャラじゃないでしょうが、あなたも私も!
……でも、逆らうと面倒くさそうだから、仕方がない、呼んでやるわよ。
「じゃあ修さん、どうして校長先生はそのことをご存知だったんですか?」