俺様と奏でるハーモニー


「……夜中に大声出すなよ。

どうやら、若松さんってバイ、らしいんだ」


「ホント?」


修さんは諦めたように説明してくれた。


「……だって、結婚してるだろう? 確かお子さんもいたはずだぞ。

だけど、俺に対する態度が、他の男の教員に接している態度と明らかに違うんだ」


「具体的に、どう違うんですか?」


「歓迎会で若松さんが隣に来たんだけど、えらい勢いで飲み始めて、勝手に潰れたんだ。

仕方がないから、宴会場の隅っこに運んで、座布団の上に寝かせようとしたんだけど。

『先生の膝、貸してください』って言われて、俺の膝枕でつぶれたふりしてたんだよ」


……男同士の膝枕、ですか。

腐女子さん的には、ちょっと萌え、なシチュエーション、かしら?


「なんでつぶれたふりだって思ったんですか?」


「なんでって……こんな事されたんだぞ!」


床に座っていた私の膝に、いきなり修さんがごろんと横になってきた!

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