俺様と奏でるハーモニー


「だ~か~ら~、ベルリンの壁だか鉄のカーテンだか知らないけど、私のテリトリーに勝手に入るのはやめてください!

だいたい、初対面で私の事嫌いって叫んどいて、今度は都合よく利用するんですか?

面倒くさい臨採(注:臨時採用教員)と、バイの事務員から逃げるために!

私はそんなに都合のいい女じゃありませんからねっ!」


もう、こんな奴の家から、さっさと出て行きたいわよ。


修さんを睨みつけて……気づいた。


なんでこの人、こんなに近づいてるのよ!


座ったまま、あとずさりする私。


にじり寄ってくる修さん。


……子羊ちゃん、最大のピンチ、かしら?


がぶり、とされても逃げ場がないわよ!!




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