俺様と奏でるハーモニー


「評価していただいたのは嬉しいですけれど、私の気持ちはどうなるんですかっ!!」


「ん? 迷惑?」


しれっとそんなすました顔して聞かないで!


「迷惑に決まってるじゃないですか! 私にだって選ぶ権利はありますよ!」


すると、修さんが私の方へにじり寄ってきてにやりと笑った。


「由奈が俺の事、ものすごく意識してるのはバレバレなんだよ。

だけど、俺が『嫌い』だって言ったから、素直になれずにいるって事。

俺から逃げようとして、音楽室にこもってるんだろ?

勤務時間中だって、隣の席なのにものすごい精神的な壁を作ってろう城しているつもりだよな。

……甘いな。

その程度の壁、いったん崩れたらベルリンの壁のごとくもろいものだ」


はぁ? 何言ってるの、この人。

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