俺様と奏でるハーモニー


もし、自分だったら……と思うと、続けていけないかも知れない。


私は新採用でここに来られて、本当にラッキーだったわ。


そんなことを考えていたら、修さんが容赦なく言い放った。


「今度は由奈が同情されるようなところへ飛ばされるかもしれないんだぞ。

島はないにしろ、陸の孤島なら行く可能性は十分にあるんだからな」


「……そうでした」


「飛ばされないために、とりあえず余興と、2学期の公開授業研、頑張れよ」


「はい……」


「じゃっ、そのためにも、音楽準備室は使わせてもらうからな!」



……なんて奴。


不覚にもこの一晩で、音楽準備室と唇を奪われてしまった!!


実はもう一つ、大事なものを奪われていたと知るのは、もっと後の話、だったりする。


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