俺様と奏でるハーモニー


でも、この見栄っ張り校長、きっと許可するわよ。


「ああ、そんなこと気にしない気にしない!

心置きなく五十嵐先生と練習してくださいよ!

もしかして今日から練習ですか?

いや〜、私も聴いてみたいなぁ〜」


やっぱりね。言うと思った。でも。


「校長先生、まだ私達、一度も合わせていないんですよ。

お聴かせできるレベルではありませんから、どうかもう少し上手くなってから音楽室にお越しくださいね」


私の縄張りに、これ以上余計な人間を入れたくないのよ!!



「うんうん、その気持ち、わかるなぁ〜。

私も今日いきなり聴かせて欲しいなんて無理なことは言いませんよ。

終業式あたりにでも、聴かせて下さいね〜。

……空き時間でもいつでも、好きなときに練習して下さい。

他の先生に何か言われたら、公開授業研のためだって言っておいていいですから」


< 66 / 215 >

この作品をシェア

pagetop