俺様と奏でるハーモニー
「あ、あの~、お話が見えないんですけれど、誰と誰が……」
そう言いかけた時、五十嵐先生がそれをさえぎった。
「ごめん! 城田先生にバラしたから!
もうしらばっくれる必要はない」
「そうそう。芹沢先生も、今まで誰にも相談できなくて辛かったでしょ?
でも、一番先に打ち明けてくれたのが私で嬉しいわ~」
だ、だから何を!?
五十嵐先生が、極上の笑みを浮かべて私を見つめた。
その顔は反則です!
何を言われても許しちゃいそうになるんだけど、多分これまでの話の内容だと、すぐに許せる事柄ではなさそうよ。
携帯小説にありがちな『天然キャラ』ではない私。
だいたい、この歳、このキャリアで天然はありえないんでしょうけれど。
誰よ! 天然にも年齢制限があるなんて言ってる奴!!
……頭の中に、恐ろしい答えが浮かんだわ。