霊務3
「お気楽な仲間―3」




霊新人のキサラが、

レベル3だった
里子だけじゃなく、
オジサンの
レベルまでも
軽く越してしまった。






(これじゃ、
私の威厳が
なくなるよ~

どうして
こう礼子君といい
キサラ君といい、
短期間でレベルが
上がるんだ…

里子君が
やや他の人より
劣るけど、
これが平均だよ~…)






と、本気で自分も
デイダラに習おうかと
思ったが、

またそれは
違う機会にしよう。






「いや本当に
レベル7とは……

一体、
どんなマジックを…」






するとデイダラが
解説だけしてくれた。






「ごの子には、
他の能力で
上げさせながった。

ただ、レベル2の
声が出る能力だげで、

ひたすら
脅かし続けただげだ」






つまりは、
レベルが7に
なるまでには、

レベル3の能力も
レベル4の能力も
レベル5の能力も
一切使っていない。






霊にも
能力との相性があるので

ただレベル2の声を出す…
と言うのを、
デイダラは重点的に
指示しただけである。






「普通、
オデが霊務を教えれば
ごのぐらいの昇級は
簡単だ。

だげど……」






デイダラは
里子の肩に
ソッと手を置く。






「ごの子だけは、
レベル一つしか
上げられながっだ。

霊力はがなり高いのに
不思議だ。

オデには
無理だっだ」






一つでも上げられば
十分だが…






それでも彼にとったら、
こんな出来の悪い子は
いない程であった。






そんな事は
言わなくても
里子自身、
重々分かっている。






申し訳ない
気持ちもあるが、

今はとにかく
悔やむ暇はない。






何か一つでも、
少しででもいいから
自分が出来る事を
しなきゃならないのだ
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