霊務3
【対決!四獣霊!─47】







「グッッハ……

見事よ娘子……

無念だが、
強き者に出会えて
この……四獣…霊…
悔いは……ない…」










バタン!!!










息途絶えたように
その場に勢い良く倒れる
獅死雄。










パキ…パキン、パキン…










それと同時に、
里子達を囲んでいた
狭間の壁は、
音を立てて砕け散った。










「キサラ!!!」










壁が無くなった途端、

いち早く
里子がキサラに
走り寄り、
怪我の心配をした。










「ああ…里子……

大丈夫だよ」









ホッとする表情を見せ、
無事と分かった里子は
キサラの手を握った。










「ホント凄いよキサラ!!

1人であの四獣霊を
倒しちゃうんだもん!!

凄く!凄く!!
格好良かったよ!」










自分の時の
情けない戦いより、
キサラの戦いが
格好良く見えた里子は、
えらく感動していた。










「そんな、
大した事ないさ…」










そう謙遜するも、
オジサンは首を振る。











「いやいやいや。
とんでもない。

本当に凄い事だよ。

まさか
レベル7の君が、
1人で四獣霊を
倒すなんて…

誇りを持って
いいことだよ!」










オジサンの計算でも、
流石にキサラの事までは
頭数に入れて
いなかったので、

この快挙は
心から褒め称えていた

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