例えば君が
第一節
例えば君が妖精なら
夢の中に出てくる少女はとても小さくて儚く、僕の心を毎回苦しめていく。
夢の中に出てくる少女は、いつも一人でいた。
場所は広い草原の真ん中に植えられている一本の木の下。
なぜだか少女は本を必ず持っていた。
僕はと言うとその少女の10m先に立っているだけ。
しばらく少女を見つめていると、少女は本をパタンと閉じた。と思ったら、うずくまり涙を流したと思えば空に笑みを向けた少女。
夢の中に出てくる少女はとても小さくて儚く、僕の心をやはり苦しめていった。
僕は彼女にどうすることも出来ないのだ。
ある日僕は現実の世界で少女に会った。