僕はいつでもキミの傍に
……柏木瑞穂。
その写真の少女は彼女だった。
怯えた様に黒く円らな瞳を揺らしている悲しい彼女の姿が頭の中に浮かび上がり、それは俺の胸を痛い位に締めつける。
それは同情であるかも知れないし、そうではないのかもしれない。
でも一つだけ分かっている事がある。
それは堪えがたい……恐怖だった。
「何故……あの子はあんな所に居たんだ」
小さく呟くと同時に、その問いの答えが頭に浮かんだが……その答えには気付かない振りをして、古川さんの後を追って行った。