僕はいつでもキミの傍に

『お前は何も悪くない。早く行け』

そう言って修ちゃんはトンと私の背中を押すと、もう一度深く頷いて見せた。

『……っ……ごめん』

それだけ言うと、私の足が勝手に動き出し、彼等の姿が遠ざかって行く。

足は止まる事を知らない様に動き続け、私の知らない道を走り続ける。

ひたすらにその道を走り続けると、いつのまにか元居た筈の鈴村誠の事務所に戻って来ていた。
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