僕はいつでもキミの傍に
「お話は終わりましたか~?」
扉越しに綾子の声が聞こえ、それに誠君が《お~》答えると、皆がゾロゾロと部屋に入って来た。
「あっ!?ちゃんと手を拭いたのか!?」
部屋に入って来るなり、赤ん坊を抱く誠君を見て、修ちゃんが声を上げる。
「拭きました!!もう三回ぐらいは拭いたかも!!……な?……な!?」
「うん。ちゃんと拭いてくれてたよ」
話を合わせろとばかりに念を押す彼と一緒に頷いて答える。
すると修ちゃんは眉を顰めたまましぶしぶ頷くと、私の横のベッドに腰掛けた。
「子供なんてウルサイだけのもんだと思ってたけど……結構、可愛いもんだな」
赤ん坊を抱いたままの誠君はしみじみとそう呟く。
「誠君も結婚したら?」
その私の答えに誠君は大きな溜息を吐いて微かに肩を落とす。
「結婚の前に彼女だろ?」
「でもこの前、好きな子が居るって言ってたでしょ。ほらあの子……玲ちゃんだっけ?……どうなったの?」
修ちゃんのツッコミに綾子が続くと、急に辺りがシンと静まり返る。
「うっせェな。この前……振られたんだよ!」
そう叫んで彼は不機嫌そうに眉を顰めると、拗ねた様にフイッと顔を背けてしまった。
「それは……残念だったね」
近藤さんが困った様に笑って誠君を宥めると、綾子と修ちゃんは顔を見合わせて肩を竦めて見せた。