意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
「憧れか…。私も裕樹先輩の事、好きだと思ってたんだけど、ただの憧れだったみたい」

「それも知ってたよ。メグちゃんが香山先輩を見る目って、アイドルを見るような目だったもん」

すごいなあ。加奈ちゃんには全部お見通しだったんだ…

「水嶋先輩に告ったの?」

「ううん、まだだよ。まずは加奈ちゃんに言わなきゃだもん」

「そっか。でも、早く告りなよ」

「うん。でも、なんか怖くって…」

「大丈夫だって。水嶋先輩もメグちゃんが好きなんだから」

「え? そんなの、分からないじゃない」

「ううん、間違いないよ。だって、水嶋先輩はメグちゃんに好き好き光線出しまくりだし、第一、好きでもない子に個人レッスンするわけないじゃない」

「そ、そうかなあ」

帰りの電車で私のこと『可愛い』って言ってくれたしな…

期待してもいいのかなあ。

「部活の後に告白するね」

「がんばって。結果、教えてよ?」

「うん、もちろん」
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