白衣を脱いでキス。
送ってく?
送ってくって…話の流れから考えてあたしの家にだよね。
「そんな…大丈夫ですよ」
時間外労働までさせて、挙句送らせるなんてできないっ。
「いや?」
急にしゅんとした声を出す先生。
これじゃ、遠慮してるあたしが悪者みたい。
「…いやじゃ……ないです、けど…」
「なら、いいじゃん。乗っていきな?」
なんでかな。
先生の声って威圧感があるわけでもなんでもないのに。
逆らえない。
でも、それをいやと思わない自分がいる。
あたしM!?
「着替えてくるから裏に回って待っててくれる?」
頷くとまた頭をくしゃっと撫でられた。
ペット感覚?
「……熱い」
奥にあるという更衣室に行ってしまった先生の後姿の残像がしっかり脳裏に焼きついてしまっている。
…どうかしてる。
ほんの30分くらい一緒にいただけなのに。