麻痺恋愛



「…最悪。」



知らない間に寝てたみたい…目が覚めたら、隣には幸せそうな保。



「ばーか」



ムカつく。
私が断れないの知っててやってくる。保の馬鹿。



「…………」



お互いに絶対に言わない。
“付き合おう”とか“愛してる”…幼なじみとしての“好き”はよく言う…。



この関係がちょうどいい。
お互いが求めてる時がわかってしまう。お互いの考えがわかる。



だからいつも一緒にいる。



「…………」



唇にキスを一つおとし…私は夕食の支度をした。
今日、お母さんはいない。
保のお母さんも旅行。



私と保…二人分のご飯を私はつくり…保が起きるのを待つ…



こんな毎日が…幸せで…
彼氏なんていらないと感じでしまう。だけどその半面…ダメだと強く思う。



お互いがお互いを必要で…
求めてしまう。



こんな曖昧な関係…強いようで脆い…




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