DesTroMentaL ParaSity
―デストロメンタル パラシティ―
「……ウェリット・ロー
エン、悪いけどアンタに
はここで死んでもらう」
既に夜も更けて月明かり
すら届かない古びた洋館
の一室を、少女は双眸を
光らせながら拳銃を片手
に悠然と歩いていた。
「や……やめろっ!!こっ
ちに来るなぁぁぁ!!いき
なり何なんだ貴様は!!」
一方、背広から靴に至る
まで全身を高級ブランド
で塗り固めたその男は、
見た目とは対照的にいよ
いよ壁際に追い詰められ
ると酷く狼狽し始めた。
そのあまりにも無様な態
を目するや否や、少女は
途端に嘲笑を浮かべ口元
を緩ませていった。
「“GUILTYのLucifer”と
言ったら、少しはピンと
きてくれるのかい?」
すると、男は先刻とは比
べものにならない程に慌
てふためき最早血の気の
失った顔を恥ずかしげも
なく露わにした。
「――なっ!?貴様があの
“罪深き堕天使”だと!?
そうすると例の噂……」
「さようなら」
ところが男がそう言い終
わらないうちに、少女は
益々笑みを深め容赦なく
額に相棒を突き付けた。
「――全ては“ボス”と
その栄光ために」
そうして部屋中が紅黒い
硝煙と鉄錆の匂いに包ま
れると、少女は人知れず
呟きを残したまま足早に
その場を去っていった。