君のそばで微笑みを
タンスを開けたまさにその瞬間、来客を知らせるチャイムが家中に鳴り響いた。
きっと遼太が出てくれるだろうなんて期待してたけど……チャイムがもう一度鳴ったところをみるともう出勤してしまったのだろう。
「俺ってば華麗にスルーしちゃうもんね」
だけどその来客は、あろう事か何度も何度もチャイムを鳴らしてきた。
新聞の集金にしてはしつこいし、宅急便にしてもしつこいし、記憶に無いけど取立てか?