男ノ娘* ~女装をしたアイツ~
來の息が耳に当たってくすぐったい。



「お、女に…!?」



「うん」




突然の女になって宣言ですか。



「無理」



って言おうとしたら



彼の目は切なげに揺らいでいた。



出会って一度もみたことのない彼のこの表情。



なんだか…このまま断ってしまったら一人どこかに消えていきそう…そうなぜか思った。



断るべき、か。
断らないべき、か。



「…ごめん」



選択に迷っていると彼が言った。


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