かみさまの国


「うりゃっっ!!」


今度は落ちてしまうんじゃないかってくらい勢いよく雲に飛び乗った。

モフワッと音をたてて、漫画かよってほど下に沈んだが、奇跡的に雲に飛び乗ることに成功した。


「そーそー、やればできるじゃん。
じゃ、行きますか。」


おっさんの言葉を合図に俺達が乗った雲は上へ上へと上昇していった。


上に行くにつれて、空気が薄くなっていくんじゃないかと心配したが、
息苦しくはならなかった。


そのかわりオレを乗せていた雲はみるみるうちに小さくなっていった。


「おいおっさん!!なんかオレの雲だんだん小さくなってってるんだけど!!」


「あぁ~しょうがないよ。でももうすぐ着くから、頑張って!!」


何を頑張るんだよ…
ってか落ちたらどうすんだよ…


最初はあぐらをかいて座っていたオレも、
だんだんと小さくなる雲に対し体操座りになり、
最終的に正座になってしまった。

しかしながら、おっさんの雲は最初の形を保ったままだった。


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