おしゃべりな百合の花
 ベッドの軋む音のリズムに合わせるように、美百合が愛しい声を漏らす。


「美百合…声でかい…」


 龍一の大きな左手が美百合の口を優しく覆った。


 何度も何度も押し寄せる果てしない快楽に、美百合は大声をあげそうになるが、必死でそれを呑みこもうとして、美百合の口に添えられている龍一の左手を思わず噛んだ。


 龍一はその痛みさえも愛しく想い、右手でそっと美百合の頭を撫でた。


 二人はそのまま絶頂を共にし、そして同時に果てた。






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