ナミダボシ


「…だって秋ちゃんが…」
「しゅうちゃん?」
「あ、いや別に…」
「まあいいや。一緒に食おうぜー」

斉乃くんはそういうと、パンを机の上に置き、そのままあたしの席にくっつけた。

すると、ふいに教室内は静かになり、みんなこっちに注目している。


「ほら、こーたも」

ドスと音をたてて座り、唐木くんに机をふっつけるよう指示する。
唐木くんもため息をつき、渋々机をふっつけた。



「いっただきまーす」

斉乃くんはそういうと、大きな口でパンを頬張った。
何だか周りのことなんか気にしてないみたい。

みんなもまたさっきのように、がやがやし始める。



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