水音

それ以上は何も聞かなかった。


ただ時々いつものように頭を撫でてくれるコウさん。

あたしはそれだけで満たされた。




あの時みたく、哀しいとか悔しいとかは全くなかった。

ただ、もう終りだと…



やはり、偽りの幸せは長く続かないんだよね。






あたしはようやく永い夢から醒めるのだ…。






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