水音
昨日の朝を思い出して、目頭が熱くなる。


昨日の一時の幸せを思い出す。


またあんな朝は来るのだろうか…?






また、カーテンの隙間から見える少しの青色を眺めてみる。


早くここから飛び立ちたい。


今すぐ、あの人の元へ…。




ふらふらと立ち上がろうとすると、容易に捕まえられてしまった。





その手は簡単にあたしを逃してくれない。



「どこ行くの?」


あたしの手を掴んだ、その人は、いつものように優しく笑っていた。



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