甘い甘い恋
『7月1日 ○曜日
今日は新たな世界へ引っ越しをした。新しい世界では頑張って行けそう。』
そっか…瑠衣はヴァンパイアだった…。
だからこの地球は…とか言ってたんだ…
新たな世界か…。
「…次読もうぜ…」
雷哉があたしの手を取り日記を一枚めくった。
『7月2日 ○曜日
新たな世界での恋…。
絶対してはいけない…
でも我慢が出来ないかもしれません…』
「…こんな早くから美嘉のこと考えてたんだな…」
雷哉が言う。
確かに…
とか思った。
こんな早くから瑠衣は考えることが大人びていた。
『7月3日 ○曜日
好きです。好きなんです。
雷哉ばかりに微笑まないで…僕にも微笑んで…』
…瑠衣から見たらあたしは雷哉にばかり微笑んでるって思ってたんだ…。
あたしは瑠衣が好きなのに…
ポロポロ…
あたしは涙を流した。
瑠衣がこんなにあたしを好きでいてくれたんだ…。
そう思うとまた涙が頬をつたった。
「…泣くな…って言っても無理だよなぁ…」
そう言い雷哉はあたしの頬から涙をすくう。
優しく頭や頬を撫でてくれた。