甲子園の奇跡
*1
満員のスタンド。

白球は綺麗なアーチを描いて、レフトスタンドへ。


一塁アルプスからは溜め息のような声。

三塁アルプスのボルテージは最高潮に達し、割れんばかりの歓声がわき起こる。



その声を背に背番号【1】を背負った男は、ベースを全速力で回った。
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