゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



「里村さん、
最近可愛くなってきたよね。」


「うん、可愛いもだけど綺麗って感じ!」

「おはようって里村から言うしな!」


「つーか、なんか俺里村のこと邪険にしてた…ごめん。」



前から私を相手にしなかった男子の1人が申しわけなさそうに謝ってきた。


それにつられてか、他の子も今までちゃんと向き合ってなかったって謝ってくれた。


みんな…

私は少し前に進んでみようと思った。



「ううん、私もみんなを避けてた。
私の方こそ、ごめんなさい。」



ちょっと怖いけど…私は顔をあげてみんなの顔を見た。


みんな…笑ってくれてた。


これからはちゃんと仲良くやろうって、
言ってくれた。



「私…こんなだけど、いいの?」


「こんなって?」


「ガリガリだし…気持ち悪いし…」



だってみんなそれで近づいてこなかった。



「確かに、ちょっと前の里村さんは痩せてて病気じゃないって思ったし、近寄らせないオーラぷんぷんだったけど。」



ほら…やっぱり。



「でも、今の里村さんはなんか近寄りやすいよ~。雰囲気が全然違うもん。」


「なんかハリガネ女って呼ばれてた里村さん、どっか行っちゃったし!」



あんなに関わりなくなかったはずのクラスのみんなが、今ではもっと仲良くなってみたいって思う。



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