人魚と海賊の恋物語   ~恋歌~
「助けに来たって、それはあんたのためじゃない。自分らのために決まってんだろ。」

ー…
(そんな事ないっ…)

絶対違うっー…

ロイにそう言われ、泣き出しそうなルカ。

するとロイはー…
後ろから、ルカを抱きしめ…

「…んな顔すんなよ?…なんなら、オレの女にしてやってもいいけど?」


そして、ルカの顔に近づきー…


(嫌っー…!)

ドンっ…

ルカは、キスしようとしたロイを突き放しー…


「…まぁいーや。…もうすぐ闇市に着く。あんたいくらで売れんだろうな?」


そう言い、ロイは部屋を出た。


(あたしー…売られちゃうの…?)
< 85 / 112 >

この作品をシェア

pagetop