恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏
完全にムシされてるとかじゃなく、電話の口調は優しいし、メールも冷たくはないんだ。


けどね、『会いたいな』って言っても、『悪ぃ、忙しいから』って言って断られる。


私があげたプレゼントのアクセはちぎれちゃったし、


なんだか私たちの絆まで……壊れていきそうで、怖かった。


「おし! さやは先に中入ってろな? オレちょっとこのバイク見てくから」


え? バイク?


お店の外でお兄ちゃんは、今私と一緒に乗ってきたバイクから降り、


すぐ側に停っている、大きなバイクを指差した。


「どんなひとが乗ってんだろな~、いいな。オレもこーいうヤツ欲しいな」


顔をキラキラさせてバイクを眺める姿は、まるで当麻くんを見ているみたい。


……ホント、ふたりともバイク好きだよね。


「わかった。じゃ、先に入ってるねー」


お兄ちゃんを外に残し、店の中へと入っていく。


< 327 / 494 >

この作品をシェア

pagetop