恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏
お兄ちゃんは外に出ると、駐輪場へと足を運んだ。


「ちょっと、なに?」


「当麻ん所行くぞ」


「えっ、当麻くんの所に?」


それは、嬉しいけど。


「そ。当麻と電話つながった。やっぱオレのせいだったな!」


やっぱりねぇ。鶴くんのせいなんかじゃなかったんだ。


お兄ちゃんは「あははっ」と豪快に笑うと、片手で私に、バイクの後部座席に乗れって合図をした。


当麻くんのバイクのうしろに乗るときは、なにも言わなくても、いつも当たり前のように私を抱きあげてくれるんだ。


そんなことを、つい思いだしてしまう。


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