紙ヒコ―キ
それから時間が過ぎ…暗くなりかけた空を見て、あたしは学校を後にする。
暗い所に1人でいるのは、絶対に無理。
…だから、遅くても日が沈みかけている時に帰る。
そんな事をぼんやりと思いながら、家までの道のりを足早に歩く。
――ドンッ!!
「きゃっ……」
何かにぶつかって、その衝撃であたしは尻もちをつく。
「ごめんなさい!大丈夫?」
上から綺麗な声が降って来て、あたしはパッと顔を上げる。
「あっ…はい、こちらこそすみません!」
急いで立ちあがって頭を下げる。